平成13年の夏当時、下のような手紙を12年春頃に脳梗塞と診断を受けたTS中央病院の脳外科の医師に渡しています。今から読むと私でもこれはALSと診断が出来そうな症状です。が、この医師には最後まで診断が出来ませんでした。
KK病院の神経内科医によれば特殊な病気でありやむをえないということでしたが、NT病院内科医によれば、気がついてもよさそうなものだ、とのこと。いずれにしても結果は同じだったのでしょうが、エダラボンの効果であるいは人工呼吸器の使用をあと数ヶ月遅らせることくらいは出来たかも知れません。
親父は平成12年の夏頃急に呂律が回らなくなります。言葉が思うように出てこない。私は父親の様子など全く気に掛けていませんでしたし、毎晩仕事で遅く家で食事をするのも滅多になかったほどでした。父の心配は全てお袋任せにしていたのです。
まず、お袋は親父を耳鼻科医のところへ連れて行きます。当然その医者に言われて脳外科を訪問します。これがTS中央病院で、MRIなどの検査をして脳梗塞と診断されたのです。
以来家族は親父の病気は脳梗塞と思いこんでいました。疑うも何も、口が回らない他は全く元気で毎日碁とパチンコに明け暮れていたのです。老人会の一泊旅行にすら参加していました。ですから平成12年以降親父はTS中央病院へ自分で通い、脳梗塞予防の薬を貰う一方で言語のリハビリを続けていたのです。(病院の帰りは必ずパチンコでした。)
こうして平成12年は無事に暮れていき、明けて13年の春頃から親父に異変が起こります。急に痩せだしたのです。そして歩くとすぐ疲れてしまうようになる。布団の上げ下ろしができない。日常の生活に支障が出るようになります。そして食事がうまくできない。涎が流れるなど。特に夏前には息苦しさを訴えるようになります。風呂に入ると苦しいと言い出しました。
本人は盛んに「体力がなくなった。」と表現していましたが、呼吸筋の衰えや嚥下の力の衰えなど間違いなくALSの症状です。が、そんな病気の存在すら知らなかった。
ただ、脳梗塞という診断に疑いを抱きます。発端は言語リハビリの療法士の方の指摘。どうもおかしい、と。この方の紹介で6月某大学病院の耳鼻咽喉科を受診しました。また7月には脳神経外科の専門病院でも診断を受けましたが、やはり診断は脳梗塞だったのです。そして7月31日から9月25日まで、途中胃ガンを疑っての胃カメラや呼吸器科のレントゲン検査をしながら上記のような状態になっていきました。辛い夏だったと記憶しています。
2001.7.30
武蔵 先生机下
いつも父がお世話になります。息子です。仕事の都合で同席できませんが、昨日本人から
聞いた最近の状況をお知らせします。すべて脳梗塞の影響でしょうか。最近の暑さもあるかとも
思いますが、母に現況と対策(生活態度などの注意)などご説明いただけるとありがたく存じま
す。よろしくお願い致します。
1)ここしばらくは喉の通りはいいようです。以前は水が特に飲みにくいと言っていました
が、やや改善したようです。
2)言語障害は以前と余り変化は見られません。
3)最近の食事量
朝(8時頃):小茶碗ご飯1膳・温泉卵・魚・漬物など。みそ汁3分の1椀。野菜ジュース。
昼(1時頃):コンビニ御握り1.5個 冷茶250ミリくらい
晩(8時頃):家族と同様のおかず(刺身・肉・野菜)、小茶碗ご飯1膳。スープ類少々。
※ 多いとは言えませんが、まあまあ食べています。
※ 酒を飲まなくなりました。(以前は焼酎ウーロン茶割り1杯必ず飲んでいました。)
養命酒を一日に2回ほど飲ませています。(ウーロン茶で割って1杯の冷水として。)
4)腹はよく減るようですし、食べたい気持ちもあるということです。腹が減りすぎると、
食べ物がよく入らなくなると訴えています。
5)便秘をするそうです。市販の便秘薬をたまに服用していたようです。申し訳ありませ
ん。便の色についてはよく分からないとのことです。
6)体重は減っています。ここ1ヶ月で3キロ減。昨年以来では15キロ減です。これも脳
梗塞のせいでしょうか。
7)この1週間ほど、疲れる(だるい)と盛んに訴えています。30分も庭仕事などす
ると疲れて寝込んでしまいます。大好きなパチンコにも行かなくなりました。
8)左手小指・親指は動かないようです。が、手足のしびれ等はないそうです。
9)咳・痰もあまり出ませんが、たまに痰が絡むと綿棒で掻き出しています。
10)最近の血圧は下80〜90、上170〜180くらいです。 脈拍70〜80。
11)痛いところは別にどこもないそうです。
2001.8.13
武蔵 先生机下
最近の状況です。宜しくお願い致します。
1)食事量
朝(7時頃):バナナ半分・野菜ジュース1杯
朝(9時頃):小茶碗ご飯1膳・温泉卵・魚・漬物など。みそ汁3分の1椀
昼(1時頃):コンビニ御握り1個 冷茶150ミリくらい
晩(8時頃):家族と同様のおかず(刺身・肉・野菜)、小茶碗ご飯1膳。スープ類少々
※その他間食もあり、結構食べています。食事に関しては食欲もあり、喉の通りもいいようです。但し水を飲みません。
飲みにくいようです。
※酒は養命酒を一日に1杯のみ
※タバコはもちろん全くやっていません。
2)血圧(8月12日夜測定)
85−120 脈拍74
82−126 脈拍68
74−125 脈拍70
3)体重(8月12日測定)
44キロ(7月17日測定で47キロでしたから、3キロ減っています。)
4)口の中に唾が溜まると訴えています。また、逆に横になると口がからからに渇く。
5)少し動くと息切れがする。呼吸が苦しくなることがある。
6)薬を飲むとき喉につかえた感じがする。
7)首の周りが凝る、頭が重いときがある。
8)言語障害は変化ないと思います。家でもほとんどしゃべりません。
9)手足の痛み・しびれはないそうです。(左手小指・親指は動きません。)
10)便秘がひどいそうです。数日出ないこともあります。
体重の減少が止まりません。疲れや体力の衰えはこのせいかと思いますが、脳梗塞のせいでしょうか。結構食べて
いますが、内臓に問題はないんでしょうか?
食べている分コレステロールなど心配ですが、いかがでしょうか?
2001.8.30
本人から聞いた症状と見ての様子です。参考にしてください。
1) 食事量
朝(7時頃):野菜ジュース1杯 バナナ半分
朝(9時頃):小茶碗ご飯半膳・温泉卵・漬物など。ほとんど食べません。
昼(1時頃):菓子パン1/2個 冷茶半杯くらい。非常に食が細いです。
晩(8時頃):家族と同様の食事ですが、ご飯をようやく小茶碗1膳ほど。おかずもあ
まり食べません。
※食べなくなった。しかし、空腹感はあるし、食べればおいしいと言っています。水はあまり飲みません。
※酒は養命酒を一日に1杯(夕食時)
2)運動量
ほとんど外出しません。庭木いじりや草むしり程度の軽労働。あとは座っている、眠っている、囲碁の本を見ている、
などです。
●頭について
・頭痛・めまい・気が遠くなる、等はありません。
(頭を下げて、じっとしていることがよくある。)
●喉について
・喉が詰まることはない。
・喉の通りが悪い、喉の奥が痛い、等はありません。
(食事は思うように飲み込めないし、咀嚼する力も弱いようで、食事は重労働です。
歯も悪い。入れ歯が合わなくなってしまいました。)
●胸について
・息苦しくなる。
・深呼吸が出来ない。
・胸が痛い・締め付けられる、等の症状はありません。
(さかんに、息が苦しいと訴えています。息が出来なくなりそうで、外出が怖いよ
うに見えます。)
●胃について
・食欲はある。胃カメラの結果は慢性胃炎が少しある程度だということでした。
(実際はあまり食べません。食べられないのか、不明です。)
・空腹時を含めて、胃痛や気持ち悪いという症状はありません。
・胃を押して痛いなどもない。
●腸について
・お腹も押して痛いところはない。
・下痢はしていない。
・便秘をする。(1週間くらい出ないときもあり。)
●その他について
・目・耳・手足などは以前と変わらない。
・身体がフラフラする。体力が無くてフラフラする。(しゃがみ込むことが出来ない。くなりました。)
・寝ていると口の中がカラカラに乾く。立っていると涎が流れる。
2001.9.25
武蔵 先生机下
いつもお世話になります。3点お願いがあります。
宜しくお願いします。
【食事】早朝と深夜に空腹を訴え、ものを食べます。異常な感じがします。(自分が食べた
こと、食べたものなどしっかり覚えており、痴呆による過食ではなさそうです。)
・朝は朝食前に、バナナ・パンなどを食べます。
・朝食は卵とご飯など、やや少ない食事です。
・昼はおにぎりなど、半分から1個程度食べます。
・夜は家族と同じ食卓で食べます。(量は少な目です。)
→ 「唾液が溜まる」と以前から訴えていましたが、唾液や胃液のコントロールが効かなくなるというのは脳梗塞の症状としてあり得るんでしょうか。
→ 薬で対応できるなら、処方をお願いしたいと思います。
【呼吸】息苦しくなるのが一番辛いそうです。
・呼吸器科での診断で、横隔膜がほとんど動いていないと言われました。脳梗塞
による神経障害ではどうにもならないとのこと。深呼吸の練習など訓練しかな
いそうです。
→ 言語障害のリハビリを呼吸法のリハビリに変更してください。
【麻痺】右の指が動きにくくなっています。(指の一部麻痺はいままで左だけでした。)
・箸が持ちづらくなってしまいました。ここ2週間くらい。
→ 脳梗塞の進行が止まっていないと思います。薬を代えるなど対策をお願いします。
ここから私はインターネットをフル活用します。
ヒントは平成13年前半に何度か通った鍼灸院の言葉。「これはもしかしたら神経の病気かも知れない。神経内科というところで一度診て貰いなさい。何でもなければ、また針を打ちましょう。」
神経内科? 聞き慣れない診療科目でした。何度も検索を掛け、様々な病名が出てきました。ドキュメンタリーか何かで聞いた記憶のある筋ジストロフィーをはじめ、シャイ・ドレーガー症候群、ハンチントン舞踏病、クロイツフェルト・ヤコブ病等々恐ろしげな名前の病気が並んでいました。
その中で筋萎縮性側索硬化症という病気に目が留まります。原因不明・治療法なしの神経難病とありました。ネット検索の結果、自宅からそうは遠くない街にある神経内科専門病院を見つけます。そして電話。幸い医師と直接話が出来、その場で外来の予約を取ったのでした。
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